令和5年度 常盤小学校・学校保健委員会
2023年7月24日 17時45分先週末の金曜日【7/21 19:00~】、常盤公民館に会場(エアコンの効いた大集会室)をお借りして「令和5年度 常盤小学校・学校保健委員会」を開催しました。4年ぶりでしたが、多数の保護者の皆様方がご参会くださって、大変充実した会となりました。
常盤小学校の学校保健員会は、今治市内はもとより、愛媛県下におきましても大変特色ある会だと思います。といいますのも、学校医の先生方4名(内科・耳鼻科・眼科・歯科)並びに学校薬剤師の先生がご出席くださって、ご講話くださったり、保護者・教職員から出された質問に丁寧に答えてくださったりします。
日々、多忙かつ激務の学校医・学校薬剤師の先生方が、夜間にわざわざ足をお運びくださって、常盤小学校の児童・保護者・教職員のために、貴重なお話をしてくださるといった形の学校保健委員会は、少なくとも自身は、本校以外では聞いたことがありません。本当に有難いことです。
さて、本会の目的は次のような内容です。
「本会は、学校教育、家庭教育、社会教育がそれぞれの立場から考え、児童がよりよく伸びていくと同時に児童の健康と安全を守っていくために、学校、家庭、社会が協力し、生活環境、保健衛生、学校給食、安全、体育関係等について協議し、その伸展向上を図ることを目的とする。/常盤小学校保健委員会規約第2条」
この目的の達成を目指しまして、この日は以下のような内容で実施しました。
1 令和5年度・定期健康診断結果の説明/養護教諭
①本校児童の体位(各学年別の身長・体重平均値及び全国平均値との比較)/②本校児童の学年別肥満傾向(軽度肥満・中等度肥満・高度肥満)/③学年別の視力検査結果/④内科・耳鼻科・眼科の検診結果概要/⑤歯科検診の学年別結果概要(虫歯なし・処置済・未処置)
2 常盤小学校の食育の取組の説明/栄養教諭
①給食時の指導(電子黒板を活用したクイズの導入/旬の食材活用/今治ブランド給食リレー/旬を生かした献立/家庭でも使えるレシピ提供)/②食育に関わる体験活動(そらまめのさやむき【1年】・えんどうまめのさやむき【2年】・とうもろこしの皮むき【特別支援学級】/非常食献立の実施【5年児童の協力】/③給食試食会【1年生保護者対象】/④家庭教育学級での講話「ジュニア期の食生活の留意ポイント」/⑤小児生活習慣病予防対策のための個別相談指導(食物アレルギー/肥満・痩身/偏食/スポーツと栄養)⑥家庭で使えるレシピのリクエスト呼び掛け
3 学校医・学校薬剤師の先生方のご講話
① 耳鼻科のS先生より
事前に提出されていた質問に答える形でご講話くださいました。
実際の質問は、「Q1:耳掃除がなかなかしにくいときがあります。どのくらいの頻度でしたらよいですか?」「Q2:アレルギー体質なので、すぐに鼻が詰まってしまいます。季節の変わり目で気を付けることはありますか?」「Q3:鼻炎や花粉症の症状を最小限に抑えるために、気を付けることがあれば教えてください。」でした。
写真のように、スクリーンに映示しながら、個々の質問に丁寧かつ分かりやすく答えてくださいました。
② 歯科のM先生より
まずは、学校で実施してくださっている「歯科検診」について簡潔にお話してくださいました。M先生は、小学校に加え幼稚園でも歯科検診をされているそうで、地域の子どもたちのむし歯予防とお口の健康維持に尽力されています。
続いて、歯科医のお立場から「熱中症には、OS1?スポーツドリンク?水?」というテーマでご講話くださいました。上記の三つの飲料には、それぞれにメリットがありますが、活用法を誤りますとリスクも潜んでいます。そのあたりのことを、論理的かつ科学的に説明してくださいました。たくさんのスライド資料を準備くださり、分かりやすくお話してくださいました。下の写真はその一部です。
③ 内科のM先生より
M先生も、事前に提出されていた質問に答える形でご講話くださいました。
実際の質問は、「Q1:頭痛をよく訴えます。頭痛もちにならないか心配です。対策はありますか?」「Q2:登校前になると腹痛を起こして登校できないことが1週間ほどありました。ウイルス等によるものではありませんでしたが、考えられる病気や対処方法を教えてください。」「Q3:成長痛を訴える子どもには、どのように対応したらいいですか?」でした。
上のスライドは、M先生が作成くださったスライド資料の一部です。過去の学校保健委員会で出された「似た内容の質問とその回答」等も示しながら、専門的な知見・内容を私たちにも分かるように、丁寧に説明してくださいました。保護者の方から出された追加の質問にも、丁寧に答えてくださいました。
④ 眼科のS先生より
S先生も、事前に提出されていた質問に答える形でご講話くださいました。
実際の質問は、下のスライドの四つでした。
具体的な回答・説明に入る前に、用語(キーワード)の解説をしてくださいました。キーワードは「眼軸」「近業」でした。自身は初めて聞く専門用語でしたので、S先生の説明を聴かせていただき、とてもよく分かり、ありがたかったです。
続いて、各質問への回答となる説明がありました。簡潔明瞭な説明で、医学の素人である自身にも大変よく分かりました。
保護者の方から「目も日焼けしますか?」の質問がありました。答えは「目も日焼けします。」とのことでした。日焼けして充血した眼球の瞼(まぶた)をめくると、瞼に覆われている眼球部分は充血していなかった症例を示しながら、分かりやすく説明してくださいました。屋外での運動や活動等をする際は、肌だけでなく、サングラスをかけるなどして目の日焼け防止も考えなければいけませんね。
⑤ 薬剤師のT先生より
T先生も、質問に答える形でご講話くださいました。
実際の質問は、「Q1:薬を飲み忘れたときの対処法は?」「Q2:薬を子どもに飲ませる際のポイントは?」「Q3:頭痛もちですが、市販の頭痛薬は月に何回くらいまで服用してよいですか?」「Q4:熱中症予防のために、みそ汁を飲むと良いと聞いたことがあります。実際のところはどうなのですか?」でした。
スライド資料を示しながら、とても分かりやすく説明してくださいました。たくさん示してくださったスライドの中から一部を下に紹介します。
【全国健康保険協会HPより】
小さな子どもに苦い薬を服用させる場合は「チョコアイス一択!」というのが、薬剤師さん方の中では一般的&定説的とのこと。我が家の次男は現在大学4年生で、既に成人していますが、いまだに粉薬が大の苦手!幼いころから服用させるのに苦労し続けてきました。「チョコアイス一択!」をもう少し早く知っていれば、あれほど苦労しなくても済んだのかも…(笑)
5人の先生方のお話は、どれも「なるほど!」「そうだったのか!」といった参考になるお話ばかりでした。約1時間で、これほど多様で貴重なお話を無料で拝聴できる「常盤小学校・学校保健委員会」の有難さを再認識しました。学校医・学校薬剤師の先生方、お忙しい中、本当にありがとうございました。
本会の企画・準備・運営をしてくださった常盤小PTA関係部の皆様、TEAM常盤スタッフのみなさん、お疲れさまでした。
さらには、本会にご出席くださり真剣に耳を傾けてくださった保護者の皆様、会場を提供してくださり最後まで見守ってくださった大澤常盤公民館長様、ありがとうございました。