珈琲Break…閑話余談日記1「人生を楽しむ極意」
2023年8月1日 10時15分【注】「閑話余談日記」というフレーズを初めて目にしたという方は、まずは下の文字をクリックして、趣旨をご理解いただけますとうれしいです。
クリック➡ 「珈琲Break…閑話余談日記」って何?
では、以下に初回閑話余談を…。
1学期最後の職員会で、TEAM常盤スタッフに次のような趣旨の話をしました。
「明日から夏休み。まずは、ゆっくり&ゆったり心と体を休めて!」
「ある程度充電できてきたら、次は心と体をリフレッシュ!」「リフレッシュのポイントは『一人時間』『家族時間』『仲間時間』の充実・使い分け・メリハリ!」
「家族時間を旅やアウトドアで満喫するも良し。」「一人時間をゴロゴロ・ダラダラ過ごすのもまた良し。ただし、なんとなくゴロゴロ・ダラダラはダメ! 意識的にゴロゴロ・ダラダラを味わい、楽しむべし!」「これ、人生を楽しむ極意なり。」
好きな言葉に「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しくなるのだ!」があります。R5常盤小グランドデザイン(←確認したい方はクリック!)にはTEAM常盤・基本理念として「マインドはココロではなく行動に宿る!」を掲げています。自身は、前者と後者は同意と考えています。
約1600年前、中国古代の詩人に陶淵明(とうえんめい)という人がいます。淵明の詩に次のようなものがあります。
雑詩十二首・其の一/陶淵明
人生無根蔕〔人生(じんせい)は根蒂(こんてい)無く〕
飄如陌上塵〔飄(ひょう)として陌上(はくじょう)の塵(ちり)の如し〕
分散逐風轉〔分散し風を逐(お)いて転ず〕
此已非常身〔此れ已(すで)に常の身に非(あら)ず〕
落地為兄弟〔地に落ちて兄弟(けいてい)と為る〕
何必骨肉親〔何ぞ必ずしも骨肉の親(しん)のみならん〕
得歓當作楽〔歓(かん)を得ては当(まさ)に楽しみを作(な)すべし〕
斗酒聚比鄰〔斗酒(としゅ) 比隣(ひりん)を聚(あつ)む〕
盛年不重來〔盛年(せいねん) 重ねて来たらず〕
一日難再晨〔一日(いちじつ) 再び晨(あした)なり難し〕
及時當勉励〔時に及んで当(まさ)に勉励(べんれい)すべし〕
歳月不待人〔歳月は人を待たず〕
高校時代、古典の授業で耳にされた方もおられるかもしれませんね。
最後二句(朱書き部分)が有名。が、誤解・誤用も多いらしい。「勉励」とは一般的には「勉(つと)め、励む」の意により、これを「勉強」と読み替えて「寸暇を惜しんで勉強すべし」という意に使われる場合があるようです。しかし、この解釈は淵明の思いに反します。大まかな意味は以下のような感じ。
人の生には木の根や果実の蔕(へた)のような、しっかりした拠り所がなく、まるで風に舞う路上の塵(ちり)のようなものだ。風に吹かれて舞い散るうちに、昔の容姿は失われている。
この世に生まれ出たからには、すべての人が兄弟のようなもの。どうして肉親だけが身内といえよう。嬉しい時には、心ゆくまで楽しもう。酒がたくさん手に入った。近所の仲間を呼び集めて共に飲もう。
若く盛んなときは二度とやって来ないし、今日という日は二度と訪れない。ゆえに、今このときを逃さず、存分に楽しもう。歳月は人を待ってはくれないのだから。
本校スタッフには、二度と訪れない2023年の夏休みを「なんとなく過ごす」のではなく、大切な人と一緒に「噛みしめるように味わい、意識的に楽しんで」もらいたい……と願っています。
できれば、仕事も…。
(「仕事をするときは上機嫌でやれ。そうすれば仕事もはかどるし、体も疲れない。/アドルフ・ワグナー」「楽しんでやる苦労は、苦痛を癒すものだ/シェークスピア」「成功の秘密は、あなたの仕事を休暇のように楽しむことです/マーク・トウェイン」)
閑話余談日記を読んでくださっている皆様も、我々TEAM常盤面々と共に、「盛年(せいねん) 重ねて来たらず/一日(いちじつ) 再び晨(あした)なり難し/時に及んで当(まさ)に勉励(べんれい)すべし/歳月は人を待たず」の心持ちで、この夏をエンジョイしませう!