陸上部壮行会
2024年10月9日 08時58分来週10月16日(水)に「小学校陸上運動記録会(今治・越智大会)」が開催されます。記録会本番を目前に控え、集会委員会の児童&担当スタッフが企画・運営をしてくれて、昨日の朝「陸上部壮行会」が開催されました。
計画では、屋外(運動場)で実施する予定でしたが、あいにくの雨天のため、屋内運動場を基地局として、オンライン・リモートで実施しました。
集会委員会児童も常盤小陸上部の記録会出場選手も、早朝より基地局である屋内運動場にて準備・リハーサルをしてくれていました。
定刻前には、全校児童が各教室の自分の座席につき、電子黒板を見つめながら、会が始まるのを静かに待ってくれていました。いつも通りの「黙座」……さすが常盤っ子です!
壮行会は以下の流れで進みました。
1 始めの言葉・パフォーマンス【集会委員会(常盤レンジャー隊)】
集会委員会の子どもたちが、今日に至るまでに準備や練習を重ねてきた「あいさつ」や「パフォーマンス」を堂々&溌溂と披露してくれました。
2 陸上部のパフォーマス&挨拶【陸上部選手】
陸上部選手によるパフォーマスは、本来は運動場にて披露してくれる予定でしたが、雨によりできませんでしたので、急遽、屋内運動場で撮影した動画を流すことで対応してくれました。
特に、低・中学年の子どもたちには、陸上部選手のパフォーマンスを生で見たり、競走したりする中で、練習を重ねた選手たちの力強さやフォームの美しさ、ダイナミックさ等々を実感してほしかったのですが、叶いませんでした。
パフォーマンス後は、陸上部代表選手からの挨拶がありました。記録会に臨む心意気や抱負、本会を催してくれたことに対する感謝の気持ちを、力強く伝えてくれました。背筋をピンと伸ばし、真剣な表情で立つ姿に、この1か月余りの練習による確かな成長を感じました。凛とした頼もしい態度に感心しました。
3 全校応援【代表の応援団:集会委員会】
集会委員会児童による応援団がリードして、全校児童で選手たちにエールを送りました。「フレーフレー と・き・わ!」「ガンバレガンバレ と・き・わ!!」「走れ!とべ!なげろ!」など、画面越しではありますが、全校児童で身振りも交えながら、熱いエールを送りました。
4 激励の言葉
校長からは、以下のような話をさせてもらい、激励の言葉としました。
陸上記録会【今治・越智大会】に臨む皆さんに、約30年前のお話をします。
平成4年、校長先生は、岩城島という小さな島にある岩城小学校に勤めていました。 当時20代だった校長先生は体育主任をしていました。
その年の6年生に、Y君という男の子がいました。ソフトボール投げの選手でした。自己ベスト記録は70mを超えていましたので、愛媛県チャンピオンを狙って県の記録会に出場しました。
校長先生は中学生の頃野球をしていたので、肩の強さにはそこそこの自信がありました。しかし、このY君とキャッチボールをしていると、その自信がガラガラと崩れるほどY君の肩は強く、小学生とは思えませんでした。校長先生が2・3歩ステップを踏んで投げないと届かない60mほどの距離を、Y君はノーステップで…しかも弾丸ライナーのようなボールでバシンと投げ込んできました。
県大会当日、スタジアムには、冷たく強い北風が吹いていました。いつも通りの入念なアップを二人で終え、Y君は一人、他の選手と共にピッチに向かいました。愛媛県下から集まった選手たちは体格が大きく、皆強そうに見えました。そんな中、Y君は、フィールドのアップスペースで、これまでの練習で繰り返してきたルーティン通りに、淡々と体を動かし続けていました。
そして、一投目。冷たい北風が吹きつける中、70mライン超えのまずまずの記録。しかし、遠くに見えるY君は、首をひねって自分のパフォーマンスに納得がいっていない様子に見えました。この年は優秀な選手が多く、 他の学校にも70m超えの選手がいました。校長先生は、ドキドキしながら競技の様子を見守りました。
そして、二投目。奇跡が起きました。Y君が持てる力と技術の全てを注ぎ込んで投げたボールは、信じられない高さと大きさの放物線を描きながら飛んでいきました。瞬間的に吹いた強風の影響もあり、なんと80mラインを超えました。スタンドからはどよめきの声がわき上がりました。
スタンドに帰ってきたY君におめでとうを伝え、一投目に首をひねっていた理由を聞いてみました。するとY君は、「一投目は腰のひねりが甘く、腰の回転がボールにイマイチ乗り切りませんでした。また、投げる角度が低く、追い風の力を利用できませんでした。そこで、二投目は腰のひねり具合と回転スピードに集中し、投げ出す角度を少し高くして勝負をかけました。すると、すべてがドンピシャはまった感触があり、これはいったなと思いました!」とのこと。
さて、校長先生は選手の皆さんに何を言いたいか? それは、「平常心を保つこと」と「自己記録にチャレンジすることだけに集中すること」の大切さです。
以前話した松井秀喜選手の言葉をもう一度みなさんに贈ります。
「自分にコントロールできないことは考えても仕方ない。だから、一切考えない。自分にできることだけに集中する。」
選手の皆さん、緊張して自分を見失いそうになったときは、ぜひ、この松井選手の言葉と今紹介したY君のことを思い出してください。そして、平常心を保ち、自分がすべきことの一つ一つを、確実にやり切り、持てる力を出し切ることだけに集中してください。みなさんが自己記録を更新できることを、常盤小学校のみんなで祈っています。
終わります。
全校児童&TEAM常盤スタッフ一同の思い・願いが届き、常盤小陸上部の代表選手たちが、持てる力を出し切って、笑顔で帰校してくれることを心より祈っています。選手の皆さん、頑張ってきてください!!