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BOOKトーク「さあ!新美南吉ワールドへ」【4年国語科】

2024年10月28日 14時38分

 本校の4年部スタッフ学校司書タッグを組んで、タイトル(※タイトルのネーミングは私が勝手にしたものですが…(^^;))のステキな試みを展開してくれています。

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 4年生「登場人物の気持ちの変化を考えて、日記を書こう」の学習を終え、これから物語文「ごんぎつね/新美南吉」の学習に入ります。そこで、4年部スタッフ学校司書が連携して、単元導入の学習活動として「BOOKトーク『さあ!新美南吉ワールドへ』」を構想してくれました。本日は、その様子を見に学校図書館に足を運んでみました。

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 この取組は、学級単位で実施していますので、3学級の中の1学級の授業の様子を見させてもらいました。子どもたちは、みんなウキウキ&ワクワクの表情で座っていました。(*^^*)

1 BOOKトークってなに?

 学習の初めに、学校司書から「BOOKトークってなんだろう?」という問い掛けがあり、子どもたちは「BOOK=本」「トーク=話す」だから、「本について話す(語る)かな?」といった反応がありました。

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 これを受け、学校司書からは、「その通り!」「テーマに沿った本を紹介させてもらう中で、話を聴いてくれたみなさんが、関連の本『読んでみたくなったなあ…』と思ってくれると嬉しいなー!」「そうなるように頑張るから、しっかり聴いてね!」といった旨の言葉がありました。

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2 特別な「ごんぎつね」

 新美南吉の代表作である「ごんぎつね」が、国語教科書に掲載されている他の物語文と違う(=すごい)点についての説明や子どもたちとのやり取りがありました。

学校司書(以下「司」と表現)「(絵本を手にしながら)みんな、スイミーって覚えてる?」

子どもたち(以下「子」と表現)「覚えてる!」

「何年生のとき勉強したかな?」

「2年生のとき!」「1年生のとき!」(※二通りに反応がわかれました。)

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「正解は1年生のとき。」「スイミー以外にも、『かさこじぞう』『もちもちの木』など、これまでみなさんはいろいろな物語文を勉強してきましたが、この『ごんぎつね』は他の物語とは少し違って特別なの!」

「え?なにが特別なの?」

「他の物語は、教科書(会社)によって掲載されていたり、いなかったりなんだけど、この『ごんぎつね』は全ての4年教科書に掲載されていて、日本中の4年生が勉強する物語文なのです!」「しかもそれは40年前からずっと続いているんだよ!」

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 学校司書からこのお話を聴いて、子どもたちは一気に「ごんぎつね」に引き寄せられたように見えました。

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3 新美南吉さんってどんな人?

 突然、学校司書から「『ごんぎつね』をかいた新美南吉さんのことをすごくよく知っている方を、常盤小学校図書館にお呼びしました!」の言葉があり、子どもたちは一瞬驚き、ざわつきました!

 しかし、その方が登場した瞬間、子どもたちの表情は「輝く笑顔」に変わりました。その方とは!

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 愛知県にある「ごんぎつねの里山」と呼ばれる「権現山」から常盤小学校に来てくれたキツネの「ごんきちくん」でした。(*^^)v

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 ごんきちくんは、新美南吉さんについて、たくさんのこと(エピソードも含めて)を語り聴かせてくれました。概要のみですが、以下に紹介させていただきます。

〇 新美南吉さんが誕生して、今年で111年がたつんだよ!

〇 南吉さんは、結核という病気で29歳のときに亡くなったんだ。

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〇 若くして亡くなったのに、こんなにたくさんのお話(童話)を残したのは、小さな頃からたくさん物語を書き溜めていたからなんだ!

〇 小学生の頃から作文が得意で、先生によく褒められていたんだって。中学生の頃には「ぼくは『日本のアンデルセン』(※アンデルセン→『はだかの王様』『マッチ売りの少女』などたくさんの有名な童話をかいた作家)になる!」と友達に話していたそうだよ!

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〇 「ごんぎつね」をかいたのは、なんと18歳のときなんだよ!

〇 南吉さんが亡くなったのは29歳の3月だったんだけど、その1月(亡くなる2か月前)に、どうしてもかき残しておきたいとの強い思いでかいた最後のお話が「狐」なんだ!というのも、南吉さんは4歳のときにお母さんと死に別れて、とても寂しい幼少期を過ごしたんだ。で、自分が亡くなる前にお母さんのことを想ってかいたのがこのお話なんだ。 

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 ご覧のように、4年生の子どもたちは、学校司書ごんきちくんのやり取りにぐいぐい引き込まれ、現実とファンタジーの境界が消え、話に没頭しているように見えました。

4 さあ!新美南吉ワールドへ

 上のやり取りの後、学校司書による絵本「狐」の最初のページの読み聞かせ&物語の概要説明がありました。ごんきちくんのお話効果も手伝って、「狐」という題名でありながら「狐」が登場しないこのお話に、子どもたちは引き込まれていました。

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 特に、最終場面の「文六ちゃんと文六ちゃんのお母さん」のやりとりに込められた新美南吉さんの思い(亡くなる2か月前にかいた最後の作品に込めた思い・願いを想像する際の子どもたちの表情は真剣そのものでした。

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 その後、「花の木村と盗人たち」幼年童話と呼ばれる何冊かの南吉作品の紹介があり、締めくくりに「てんごく(作:新美南吉/絵:長野ヒデ子)」の読み聞かせがありました。ちなみに長野ヒデ子さんは、今治市出身の絵本作家さんです。この頃には、子どもたちは完全に新美南吉ワールドに浸りきっているように見えました。

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 その証拠に、読み聞かせ後の「興味を持った新美南吉さんの絵本を手に取って、自由に読んでいいですよ!」の指示に、子どもたちは我先に駆け寄って絵本を手に取り、読んでいました。友達と一緒に読んでいた子どもたちもいました。

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 今回、4年部スタッフ&学校司書で試みたBOOKトーク「さあ!新美南吉ワールドへ」の試みは、大成功だったように思います!! 4年部スタッフの皆さん&学校司書さん子どもたち学習意欲を刺激・喚起するステキな取組をありがとうございました!! 今後の国語科学習における子どもたちの反応が楽しみですね!(^_-)-☆

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