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昨日の「中央値」の問題④の答え

2023年6月27日 09時30分

 おはようございます。 昨日とは打って変わって、今日は晴れ間が広がっています。 常盤っ子たちは、外遊びやプールでの授業などを存分に楽しんでくれています。

 さて、昨日のブログの最後に出題していた問題④の解答をお伝えします。

参考までに【問題④】を下に再掲しておきます。

問題④ 次の値の中央値を求めましょう!

8、10、-2、0、1億、4、8、19、ー1000、22、13、ー4

 

正解を導くためには、まず大きさ順に並べ替える作業が必要です。ここでは、小さい順に並べてみます。

ー1000、-4、-2、0、4、8、8、10、13、19、22、1億

 ここで、ポイントとなる(子どもたちが迷う)のが、

① 0は入れるのか?

② 大きさが同じ値の扱いはどうするのか?(この問題の場合は「8」の扱い。)

 です。 

では、解説を…。

① この問題は大人向けの問題でしたので、「-(マイナス)」がついた値を三つ入れていました。したがって、皆さんは迷わず「0」を含めたことと思います。それでOKです。

② 「8」が二つありましたが、両方ともデータとして示された「値」ですので、もちろん両方とも「値」として扱います。

 

 ということで、この問題の「値」の数は「12個」となり、偶数です。偶数の場合は、「12÷2=6」となり、小さい方から6番目と大きい方から6番目の二つの値が中央値を求める際の対象値になります。この問題の場合は「8」と「8」です。したがって、その二つの値の平均値が中央値になりますので、「(8+8)÷2=8」となり、「8」が正解となります。

 さて、普段の生活では、この「中央値」を使うことはあまりないかもしれません。しかし、この「中央値」には利点(メリット)があります。それは、「最小値や最大値に異常値があっても影響を受けないこと」です。

 上記の問題④にも「1億」という異常値を意図的に入れていました。もし、「平均値」で「12個」のデータ(値)の傾向を分析したとしますと、誤った傾向の捉え方をしてしまうケースがあるかもしれません。

 「数字のマジック」という言葉を耳にすることがありますが、算数や数学で大切なのは、「数字に踊らされない」ことや「数字の結果を鵜呑みにしないこと」だと思います。小学校の算数授業でも、私たちは、そうしたことを意識して指導することで、「広い視点から物事を考える」「多面的に物事を捉える」といった力を子どもたちに育てたいと考えています。

 

 話は変わりますが、高校時代に数学の先生がこんな話をしてくれました。

「君たち、1=0.9999……って知ってた?」

「分数の1/3は小数だといくつ?」「そうだね、1÷3=0.3333……だよね。」

「じゃあ1/3×3は?」「そうだね、3/3=1だよね。」

「ということは、こうならない?」

「1/3=0.3333……で、左右に3を掛けたらどうなる?」

「左:1/3×3=3/3=1」「右:0.3333……×3=0.9999……」

「ほら! 1=0.9999……ということになるでしょう?」

算数、数学って奥が深いですね……。