「チャットGPT」エピソード
2023年6月29日 10時00分6/20(火)のブログ(←クリックするととびます。)にてお伝えしました「チャットGPT」の興味深いエピソードを紹介します。
弓削商船高等専門学校から講師をお招きして開催した「チャットGPT講座」の様子↓
本ブログのテーマは「チャットGPTは万能ではない!ミスもする!」です。
講座の中でも、講師の先生が「チャットGPTを信用し過ぎてはいけません。事実とは異なることをいかにも事実っぽく回答してくることもありますからご注意ください!」と言われていました。
では、本題に!
本ブログをいつもご覧くださっている皆様はご存じだと思います。先日〔6/26(月)〕のブログで「中央値」のお話をアップしました。実は、その際、「ちょうどいい!チャットGPTを使って、『中央値の問題と解説』を作ってみよう!」と思い立ち、やってみました。
以下、そのときのチャットGPT(以後「チ」と表現)と私のやりとりの概要を紹介します。
ちなみに、「おかしいぞと思った部分」は赤ゴシック文字にしていますので、参考になさってください。
チャット【その①】
私「小学6年生レベルの中央値を求める問題と解説を教えて」
チ「もちろんです。以下に問題と解説を示します。」
チ「問題:あるクラスの生徒の身長データが以下の通り与えられています。(単位cm)『130,140,135,145,150,125,160,155,140,130』
このデータの中央値を求めてください。」
チ「解説:まず、与えられたデータを昇順に並び替えます。
125,130,130,135,140,140,145,150,155,160
データが奇数の場合は、中央に位置する値が唯一の中央値となります。偶数の場合は、中央に位置する2つの値の平均が中央値となります。
ここで、データ数は10個なので、奇数です。したがって、昇順に並び替えたデータから中央に位置する値を求めます。
125,130,130,135,140,(140),145,150,155,160
中央に位置する値は「140」です。よって、中央値は「140」となります。」
チ「以上が、小学6年生レベルの中央値を求める問題とその解説です。質問や疑問点があれば、お気軽にお聞きください。」
★ 上記のチャットGPTからのメッセージに「大いなる疑問」を抱いた私は、以下のように「再質問」をしました。
チャット【その②】
私「データ数は10個だから偶数では?」
チ「申し訳ありません。先ほどの回答に誤りがありました。与えられたデータ数は10個であり、実際には偶数です。」
チ「以下に修正した解説を示します。」
チ「解説:与えられたデータを昇順に並べ替えます。
125,130,130,135,140,140,145,150,155,160
データ数が偶数の場合、中央値は中央に位置する2つの値の平均となります。この場合、中央に位置する2つの値は「140」と「145」です。
よって、中央値は(140+145)/2=142.5となります。」
チ「ご指摘いただきありがとうございました。もし質問や疑問点があれば、お気軽にお聞きください。」
★ 再び、チャットGPTからのメッセージに「大いなる疑問」を抱いた私は、以下のように「再々質問」をしました。
チャット【その③】
私「中央値は(140+140)/2=140では?」
チ「申し訳ありません、再度誤りがありました。おっしゃる通り、データ数が偶数の場合には、中央に位置する2つの値の平均が中央値となります。」
チ「以下に修正した解説を示します。」
チ「解説:与えられたデータを昇順に並べ替えます。
125,130,130,135,140,140,145,150,155,160
データ数が偶数の場合、中央値は中央に位置する2つの値の平均となります。この場合、中央に位置する2つの値は「140」と「140」です。
よって、中央値は(140+140)/2=140となります。」
チ「再度の誤りにつき、お詫び申し上げます。ご指摘いただき、ありがとうございました。もし質問や疑問点があれば、お気軽にお聞きください。」
いかがでしょうか? 結局2度の再質問により、やっと正しい解答と解説を得ることができました。小学6年生レベルの問題作成・解説においてですら、こうしたミスが発生するケースもあるわけですから、こうしたことを念頭において、慎重に活用することが肝要です。何事も「過信(過剰に信じること)」は禁物ですね!
なお、参考までにお伝えしておきますが、チャットGPTは「同じ質問」をした場合でも「その都度、異なる回答」が返ってきます。実際、私も本日、このブログを入力するに当たりまして、上記のチャット【その①】と全く同じ質問を再度してみましたが、全く異なる回答・解説が返ってきました。お知りおきください。