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珈琲Break…閑話余談日記3「蟻(アリ)の教え」

2023年8月7日 10時30分

【注】「閑話余談日記」というフレーズを初めて目にしたという方は、まずは下の文字をクリック。 

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では、閑話余談を…。

 

 

 大変興味深い研究があります。

 西森拓博士の研究グループによる蟻(アリ)の研究です。

 

 2種類の蟻のグループをつくります。

 グループ①➡最初に餌を見つけた蟻のフェロモンを、100%の確率で、確実に追いかけることのできる優秀な蟻たちだけを集めたグループ

 グループ②➡最初に餌を見つけた蟻のフェロモンを、一定の確率で間違って追いかけてしまう(違う方向に進んでしまう)うっかり者の蟻たちを、優秀な蟻たちの中に一定の割合で混ぜたグループ

 

 この蟻たちの集団を使って、「餌の持ち帰り率」を調べたそうです。

 さて、結果はいかに? 

 

  普通に考えれば、グループ①「優秀な蟻のみの群れ」の圧倒的かつ完全な勝利でしょう。

 しかし

 

 不思議なことにそうではないのです。

 グループ②「うっかり者の蟻がある程度の割合で存在している群れ」の方が餌の持ち帰り率が高かったのです。

 

なぜ❓

 

そう、

なぜ❓

です。

 

 なんと、うっかり者の蟻は、最初に餌を見つけた蟻のフェロモン・ルートを、ショートカットするスペシャル・ルートを偶然に見つけることがあるのだそうです。(私見ではありますが、その偶然に、私はうっかり者の蟻の”前向きの意志”は感じません。  単純なミスでルートを踏み外しただけ…。あるいは、怠け心が功を奏しただけなのでは…とさえ思っています。 でも、それでよいのです。いや、それがよいのです!)

 専門外の私には、偶然の真相は分かりませんが、うっかり者が見つけたショートカット・ルートに残されたうっかり者のフェロモンを追って、新たなルート(スペシャル・ルート)が開けるのだそうです。こうして、グループ②の蟻たちの方が好結果を残したというわけです。

 

 私は、組織(TEAM)には多様性が必要であり、多様性から学ぶことができるメンバー(スタッフ)が集まる組織が「真の意味で強い組織(TEAM)しなやかな組織(TEAM)」だと考えています。一見「弱み(短所・弱点)」に見えることが、こうした「しなやかな組織(TEAM)」の中では、「持ち味」として温かく受け容れられます。そして、そうしたポジティブな集団では、不思議な化学反応が起こり、先ほどのうっかり者の蟻のように、「弱み」が突如「強み」に変わり、ミラクルを起こすことがある……と考えています。

 

 常盤小学校今年度のテーマは、「咲かせよう!自分色のの花」です。そして、四つの合言葉の中の一つ「さ」には、まざまな 考えあって当たり前 チガイをうけいれ そこから学ぶ」を掲げています。

 この合言葉は、先ほど語ったような思い(願い)があって掲げたもので、常盤っ子たちはもとより、TEAM常盤スタッフにも意識してほしいと思っています。

 我が常盤小学校【子どもたち・スタッフ・保護者の皆様】が、うっかり者の蟻を温かく受け容れ、多様性から学ぶ、ポジティブな集団【=学級集団/学年集団/全校集団/教職員組織/PTA組織/各ご家庭】になることを心より願っておりますとともに、そうした集団形成を後押しするために自身ができることの一つ一つに全力を注いでいきたいと考えています。