授業ウォッチングー大切なものは目に見えないところにあるー
2024年1月25日 12時07分今朝方は随分冷え込んでいましたが、今は陽射しがあり、幾分暖かくなっているように感じます。今冬最強寒波の影響が薄れつつあるのかもしれません。といいますか、そうあってほしいというのが本音です。
さて、4時間目に2年生の授業を見て回りました。 3クラス中、2クラスは算数科、1クラスは道徳科の学習をしていました。
算数科の学習は「100cmをこえる長さ」という単元の学習で、一方のクラスでは「メートル(m)をつかって長さをあらわそう!」、もう一方のクラスでは「1mの長さをもとに、いろいろなものの長さをよそうしてたしかめよう!」という「学習テーマ」で授業をしていました。
長さ予想をしていたクラスでは、ペアを組んで教室内にあるもの(ドアや黒板、タブレット端末充電ボックス等々)の縦横の長さを予想し、ノートに記録していました。両手を広げた際の長さが「約1m」という目安を基に、自身の体を使いながら学習テーマに迫っていました。五感をフル稼働して「量感覚」や「長さ感覚」を身に付けることは、小学生段階の学習ではとても大切です。こうした学習を通して、常盤っ子たちには「豊かな感性や感覚」を身に付けてほしいと願っています。
道徳科の授業をしていたクラスでは、「ガラスの中のお月さま」という読み物資料を使って、「見えない心の美しさ」について考える学習をしていました。ねらいとする道徳的価値は「感動/畏敬(いけい)の念(美しいものや清らかなものに感動し、それを大切にしようとする心情)」です。
ガラス工場に入り込んだ泥棒。お月様が放った光によって自分の姿がガラス製品に映って驚いてしまい、何も盗まずに逃げ出す。それを見たガラスたちは「自分たちが盗られなくて良かった!」と喜ぶ。その一方で、お月様は「なによりも良かったのは、あの人が盗みを止めて、悪い人にならずにすんだことだよ。」と…。
「このお月様の振舞い・考え方に触れたガラスたちは、心の中で何を思ったか?」について考え、話し合うのがこの授業のテーマとなります。子どもたちは、ワークシートに自分の考えを書き込んだり、自由に歩き回って友達と意見交換・意見交流したりして、テーマに迫っていました。
この授業を通して、2年生の子どもたちは、「美しいものや清らかなものに感動し、それを大切にしようとする心情」を深めてくれたものと期待します。
授業を見させてもらいながら、「星の王子様」の一節を思い出しました。
心で見なければものごとはよく見えないんだ。大切なことは目に見えないんだよ。【サン=テグジュペリ『星の王子様』より】
【作:相田みつを】